「潮目が変わる」組合つぶし法案の強行可決で高まる抗議のうねり

2011/3/10(Thu)
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8分
スコット・ウォーカー知事と共和党上院議員が反組合法案を不意打ちで採決したことに、大きな反発がおきています。ウィスコンシン州マディソン郡で労働問題専門のラジオ番組『ワーカーズ・インディペンデント・ニューズ』を放送している組合出身のベテラン記者フランク・エムズパック氏に、労働運動側の反応を聞きます。

この法案は公務員の団体交渉権を大きく制限するものです。組合費を給与から天引きで徴収することを認めないとか、組合代表は毎年、組合員の過半数の投票によって信任されなければならないなどという、組合の活動に大きな足かせをはめる条項があります。きわめつけは、団体交渉の対象を基本給の引き上げ要求だけに限定したことです。医療保険などの福利厚生や公正な勤務評定、職場環境の衛生と安全などは、もはや要求することができません。しかも賃上げの要求は消費者物価の上昇幅を超えてはいけないのです。これでは上司に異議を唱えることもできず、19世紀のような職場環境に逆戻りです。

でも今度ばかりは、すんなりとはいかないようです。人々の憤りは本物で、大規模な抗議行動が予想され、ゼネストも辞さない勢いです。労働者や市民の巻き返しがようやく始まると、エムズパックは予想します。(中野)

*フランク・エムズパック(Frank Emspak)労働問題専門ラジオ番組 Workers Independent Newsの創始者、プロデューサー。ウィスコンシン大学労働学部労働教育学科の名誉教授。

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字幕翻訳:永井愛弓 校正・全体監修:中野真紀子 サイト:丸山紀一朗