テキサス州銃乱射で26人死亡 過激な銃ロビーと不十分な身元調査を嘆く

2017/11/6(Mon)
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2017年11月5日に、テキサス州サン・アントニオの東にある小さな農村サザーランド・スプリングスの教会で銃乱射事件が起きました。この事件のデビン・パトリック・ケリー容疑者は、防弾チョッキとルガー社製の攻撃用「AR-15」(M16 5.56ミリ口径ライフル)を身に着けてファースト・バプテスト教会に侵入、少なくとも26人を射殺し、20人以上が負傷しました。被害者の中には妊娠中の女性や高齢者、14歳になる牧師の娘、複数の児童も含まれていました。ケリーは妻子に暴力をふるい軍法会議にかけられ、刑に服した経歴があるにもかかわらず、2016年4月にサン・アントニオのアカデミー・スポーツ&アウトドアズ店でルガー社製ライフルを購入しています。購入時に彼は身元確認の用紙に銃器購入の資格を失効させる犯罪歴はないと記入していました。

この事件はテキサス州でこれまでに起きた最悪の銃乱射事件のひとつでしたが、ラスベガスでも1カ月前に野外コンサート会場の客らへの乱射事件が起きて多数の犠牲者が出たばかりでした。またテキサス州では同年9月にも、別の銃乱射事件がありました。この事件では別居中の夫が妻と友人らに発砲し、犯人は警察に射殺されました。このような銃乱射事件の大半は白人男性が起こしています。家庭内暴力、銃規制、トランプ政権の進める政策との関連など、アメリカ社会と銃の問題はますます深刻さを増しています。

番組では銃規制と身元確認の実態について、「テキサス・ガン・センス」の副代表で広報担当のエド・スクラグスに話を聞きます。(長沼美香子)

*エド・スクラグス(Ed Scruggs):「テキサス・ガン・センス」の副代表で広報担当

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字幕翻訳:長沼美香子 /監修:中野真紀子