メディアは地球温暖化をどう伝えているか?

2007/9/6(Thu)
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9分

2007年9月に、環境ジャーナリスト協会がスタンフォード大学で第17回年次総会を開催しました。このセグメントでは、総会に参加した2名の著名な環境ジャーナリストに話を伺います。

 バルチモア・サン紙のティム・ウィーラー氏は、メリーランド州の資源と開発の問題に関して特集した内容を語っています。

 「技術は進歩し、一人当たりの環境汚染は減少しつつあるのに、人口が増えているせいで環境汚染が減らない。これからは、人口増加にどう対処していくかが問われる」とウィーラー氏。大手メディアが経費削減のため人員を減らしているので、環境問題を報道する記者も減っていることに関して、懸念を述べています。

 モダバリ氏も「人口問題がもっと議論されるべき。どんな温暖化対策を開発しても、燃料電池や太陽・風力発電を開発しても、世界人口が100億に達してしまってからでは遅い」と警鐘を鳴らします。さらに、「温暖化についてあまりにも報道されていないので、人々は自分の生きている間に影響は現れないと勘違いしているが、すでに影響は出ている」と語り、環境報道の重要さを強調します。 (古山)

• ティム・ウィーラー (Tim Wheeler)
バルチモア・サン紙の環境ジャーナリスト。経済成長・開発と環境の因果関係に関する優れたリポートが多い

• ジム・モダバリ (Jim Motavalli)
作家、編集者、コラムニスト。 環境に関する全米唯一の全国規模の独立系隔月雑誌『環境マガジンE』編集者。著書にBreaking Gridlock: Moving Toward Transportation That Works (『渋滞解消 – 持続可能な交通手段』)やForward Drive: The Race to Build ‘Clean’ Cars for the Future (『未来へのドライブ – クリーンな車を造る競争』)など。コネチカット州ブリッジポートにおいて、リスナー出資のラジオ局WPKN-FMで、社会問題や音楽を扱った隔週番組のホストを務めている。

Credits: 

字幕翻訳:川上奈緒子  字幕校正:桜井まり子  
全体監修:古山葉子