反戦イラク帰還兵のにがい退役軍人記念日
前半:大統領候補たちに訴える反戦イラク帰還兵15名が逮捕
米国の放送日 2008年10月16日-3 英文テキスト
2008年10月15日オバマvsマッケインによる第3回大統領候補者討論会がニューヨーク州ヘムステッドのホフストラ大学で行われました。会場の外ではイランやアフガニスタンで戦った帰還兵たちによる「反戦イラク帰還兵の会」(IVAW)の抗議デモが行なわれていました。 これまで2回の候補者討論会で、イラクやアフガニスタンからの米軍撤退の話題が討論のテーマからはずされてきたことに焦りを感じ、最後の討論会となる今度こそは候補者たちに、撤退について問いただしたいとの思いに駆られての行動でした。
しかし非暴力のデモ隊に警官が襲いかかり15人が逮捕されました。デモに参加していたIVAW会員の1人は騎馬警官の馬に踏みつけられ、出血して意識を失った状態のまま放置されました。
後半:退役軍人記念日 帰還兵15人裁判に臨む
米国の放送日 2008年11月11日-2 英文テキスト
10月15日の最終討論会の会場前デモで逮捕され、治安紊乱罪で起訴された15人の反戦帰還兵たちは、退役軍人記念日の前日にあたる11月10日全員が無罪を主張し、法廷で闘う姿勢を明確にしました。アフガニスタンでの戦闘後、イラクへの赴任を拒否した反戦イラク帰還兵の会のマシス・シュルーと、帰還兵たちの話を報道している独立系ジャーナリストのアーロン・グランツをスタジオに招き、事件の真相を聞きます。
*マシス・シュルー軍曹(Sgt. Matthis Chiroux) 5年間米軍に服務した後、2008年初め「冬の兵士」証言集会を見たのをきっかけにイラクへの赴任を拒絶した。ホフストラ大学の外で行われた抗議デモを組織し、他の14名の帰還兵とともに逮捕され起訴されたイラク反戦帰還兵の会のメンバー。
*アーロン・グランツ(Aaron Glantz),独立ジャーナリスト。2003年から2005年にかけてイラクに駐在して多数の報道を行い、 帰国後は米国の帰還兵について出剤している。「イラク反戦帰還兵の会」との共著でWinter Soldier: Iraq and Afghanistan: Eyewitness Accounts of the Occupations(『冬の兵士 イラクとアフガニスタン 占領者の証言』)を執筆した。新著はThe War Comes Home: Washington’s Battle Against America’s Veterans(『本国に帰った戦争 米国帰還兵を敵にする政府』)
字幕翻訳:藤賀晃/ 校正:関房江(前半)
字幕翻訳:阿野貴史 /校正:桜井まり子(後半)
全体監修:中野真紀子