コンゴの性暴力被害者の傷を癒す「喜びの町」
2010/8/26(Thu)
Video No.:
4
8分
ボスニア紛争以来、民族紛争における戦争手段一つとして集団レイプが急増しています。コンゴ東部の戦乱では数十万人の女性が性暴力の被害にあっています。国連のPKO部隊が駐留しているにもかかわらず、レイプ被害を本気で防ごうという姿勢が感じられません。この戦争の背後にはコルタンなどの天然資源をめぐる利害がからんでいるため、国際社会も積極的に紛争解決に動くことはないのです。集団レイプにも見て見ぬふりです。性暴力を容認する国際的な風潮が、戦術としての集団レイプのさらなる拡大につながるとエンスラーは警告します。
性暴力被害を受けた女性たちと何カ月も共に過ごし、彼女たちに必要なものを探った末に、エンスラーは彼女たちの心を癒すための施設として「喜びの町」を建設しました。フィスチュラを治療するパンジー病院の傍らで100人近くを収容できる「喜びの町」は、セラピーとしてのダンスやアートの他にも、放送やコンピューターの技術指導を行うハイテク・センターを備え、のどかな自然の中で十分な休息と社会復帰のための訓練を受けられる場所です(中野)
*イブ・エンスラー(Eve Ensler)劇作家
『ヴァギナ・モノローグ』と女性への暴力の阻止を訴える世界的な運動V-Dayの創始者
Credits:
字幕翻訳:桜井まり子/校正全体監修:中野真紀子