法人利害の州議会内促進を秘密に行うALEC 州法の改訂のための年次総会

2011/8/5(Fri)
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米国立法交流評議会(American Legislative Exchange Council)、通称ALECは、州議会にかけられる前の段階で、議員と企業が一緒に草稿中のモデル法案を検討する評議会です。超党派の団体を名乗ってはいるものの、その姿勢は明らかに保守的で、右翼団体と称されることも度々です。

1975年に設立されたALECは、数々の州議会法案の作成と推進を通じて米国社会に多大な影響を及ぼしてきましましたが、会合はおおむね秘密裏に行われ、その活動内容はおろか、メンバー構成やALECという名称すら、一般的にはほとんど知られていませんでした。しかし、2011年にメディア民主主義センター(Center for Media and Democracy)がウェブサイト「ALEC Exposed(ALECの正体を明かす)」を開設し、過去にALECが承認した800以上ものモデル法案、また関連する企業名や議員名を公開して以来、ALECがこれまでいかに企業に有利な政策を推進してきたかが明らかになり、政治と企業の癒着を非難する声が高まっています。モデル法案承認における意思決定プロセスや、企業と議員との力関係など、まだまだ不明瞭な点は残りますが、2011年度ALEC年次総会から寄せられる情報を元に、メディア民主主義センター事務局長のリサ・グレイブスがその実態に迫ります。(永井愛弓)

*リサ・グレイブス(Lisa Graves):「メディア民主主義センター」事務局長executive director of the Center for Media and Democracy.

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字幕翻訳 永井愛弓/全体監修 中野真紀子/サイト作成 桜井まり子