グリーンピース事務局長クミ・ナイドゥ:反アパルトヘイトから気候正義へ
2011/12/5(Mon)
Video No.:
3
18.5分
南アフリカのダーバンで開催された2011年国連気候変動会議(COP17)で、グリーンピース・インターナショナルのクミ・ナイドゥ事務局長にインタビューしました。ナイドゥ氏は14歳で反アパルトヘイト運動に参加し、1986年に非常事態宣言の下で逮捕された後、地下にもぐったベテラン活動家です。
京都議定書が定めた温室効果ガス削減の約束期間が終了する2012年を翌年に控えたCOP17でも、排出削減について拘束力のある枠組みの合意には至りませんでした。グリーンピースは気候変動会議に先立ち、交渉が進まないのはエネルギー企業のロビイストや右派メディアが世論形成を混乱させているからだとして、活動を国連から汚染企業に対する直接行動に転換すると発表していました。
このインタビューでも、シェル社やコーク・インダストリー社などグリーンピースが発表した「汚染企業リスト」が挙げられています。インタビュー当日も、グリーンピースなど主要環境団体は「持続可能な開発のための世界経済人会議」に抗議行動を行いました。会場となったホテルの壁に「汚染企業より人間の声を聞け」と書いた横断幕を張ったグリーンピースの活動家が逮捕されています。
京都議定書から15年がたちますが、温暖化交渉ではますます先進国・新興国と途上国の対立が激しくなっています。「世界経済人会議」への抗議は、途上国を収奪することで利益を得てきた企業人たちへの抗議だといえるでしょう。(桜井まり子)
*クミ・ナイドゥ(Kumi Naidoo):グリーンピース・インターナショナル事務局長。 ダーバン出身のベテラン活動家。
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字幕翻訳:中山周平/校正:桜井まり子/全体監修:中野真紀子/サイト作成:丸山紀一朗