気候変動が感染症の流行を 起こりやすくしている
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2020学生字幕翻訳コンテスト 課題2:「気候変動と感染症」の受賞作です。
科学専門の調査報道記者ソニア・シャーは、気候変動が原因でコロナのような感染症の流行が起こりやすくなっていると指摘します。気候変動で野生動物の生息地が破壊され、彼らの移動パターンが変化してヒトとの距離が今までにないほど接近したため、新たな病原体の発生可能性が高まっているのです。
「私たちは疫病の発生を語るとき、なにか異質なものの侵入と捉えがちです。自分たちを被害者の位置に据えてしまう。それによって、人間の活動が微生物を病原体に変えているという事実が、ぼやけてしまいます」とシャーは言います。武漢肺炎だとかスペイン風邪だとか他所の地名をつけて、自分たちの関与をごまかせば、有効な対策もとれません。
シャーの新著『次の大移動――動きつづける生命の美と恐怖(仮題)』は6月に刊行予定です。
•ソニア・シャー(Sonia Shah):科学専門の調査報道記者。『感染源 防御不能のパンデミックを追う』の著者。新著はThe Next Great Migration: The Beauty and Terror of Life on the Move(『次の大移動――動きつづける生命の美と恐怖』)。ネイション誌に寄稿した最新記事は “Think Exotic Animals Are to Blame for the Coronavirus? Think Again”(「コロナウイルス流行はエキゾチックな動物が原因だと思っている?考え直そう」)
字幕翻訳:内山愛弓・田村有咲 青山学院大学文学部英米文学科4年(2020年コンテスト当時) / 監修:中野真紀子