言論の自由を審判:インターネットの未来が変容しかねない最高裁審問

2023/2/27(Mon)
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連邦最高裁で係争中の2つの裁判が、インターネットの未来を大きく変えてしまうかもしれません。両裁判とも、争点は1996年制定の通信品位法第230条です。この条項により、ウエブ・サービスを提供する企業は、ユーザーが投稿したコンテンツの内容に起因する法的な責任から免責されています。肯定的に評価する人々は、この規定がオンライン上の言論の自由を育んできたと主張します。しかし一方では、この免責によって、オンライン・プラットフォームを提供するテック企業が有害なコンテンツの拡散に関する説明責任を免れているという批判もあります。

先週の火曜日(2月22日)最高裁判所で、2015年パリで起きたテロ事件により死亡したノヘミ・ゴンザレスの遺族がGoogle社を訴えた「ゴンザレス対Google」裁判の口頭弁論が開かれました。パリのテロ襲撃を実行した過激派組織「イスラム国」(ISIS)の宣伝動画をYouTube(Google傘下)が違法に推奨したと、遺族は主張しています。翌23日水曜日には、「Twitter対タムネ(Taamneh)」裁判の口頭弁論が行われました。2017年にトルコのナイトクラブで起きたテロ事件で、39人が犠牲になりましたが、犠牲者の一人ナウラス・アラサフ(Nawras Alassaf)の遺族がTwitter社を相手取って起こした訴訟です。

電子フロンティア財団の上級専任弁護士アーロン・マッキー氏は、通信品位法第230条がインターネットの「屋台骨を支えている」と言い、第230条の解釈をめぐる裁判の行方がネットの言論の自由に及ぼす影響を懸念します。

*アーロン・マッキー( Aaron Mackey)電子フロンティア財団の上級専任弁護士

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字幕翻訳:長沼美香子 / 監修:中野真紀子