公民権活動家ユリ・コウチヤマの回想 マルコムXとの友情、日系人収容所の経験
2008/2/20(Wed)
Video No.:
1
36分
公民権運動の活動家で日系二世のユリ・コウチヤマさんが、2014年6月1日カリフォルニア州バークレーで、93歳で亡くなりました。第二次世界大戦中に日系人収容所に入れられ、米国南部の人種差別を目の当たりにしたことから政治活動にめざめたそうです。日系人への差別と黒人差別に共通するものを見出し、人種間の平等や社会正義の実現を求めて闘うようになりました。後に夫のビル・コウチヤマと共にニューヨークのハーレムに住みつき、黒人解放やブラックパンサーの運動を支援し公民権運動に深くかかわりました。
マルコムXとも親交があり、大きな刺激を受けました。1963年10月にマルコムが暗殺されたとき現場に居合わせ、死に行くマルコムの頭を抱きかかえたそうです。その他にも、プエルトリコの独立運動を支援したり、戦時中の日系人強制収用に対する謝罪と賠償を米国政府に求めたりと、1960年代から70年代を中心に活躍しました。
このインタビューは2008年に行われたもので、マルコムXとの友情や日系アメリカ人の戦争体験などについて語っています。すでにご高齢なので事実関係にややあいまいなところもあるようですが、それでも貴重な晩年の映像です。(中野)
ユリ・コウチヤマ(Yuri Kochiyama) 日系二世の公民権運動活動家。『ユリ・コチヤマ回顧録 日系アメリカ人女性人種・差別・連帯を語り継ぐ』 が翻訳出版されている。
Credits:
字幕翻訳: 川上奈緒子 校正:大竹秀子
全体監修:中野真紀子